ほくろ除去・粉瘤| 大田区大森・大木皮膚科【皮膚外科専門外来】
目次
ほくろ除去、粉瘤手術
化膿した粉瘤切開は随時・ほくろは予約制手術対応!
《気になるほくろ除去相談・粉瘤切開はJR大森駅の大木皮膚科までご相談ください》
大きめのほくろは、場所・形によっては”ほくろの癌”などのこともあります。ダーマスコープでおおよその診断は可能ですが、疑わしい場合は病理検査が必要になります。
化膿した粉瘤(アテローム)のかたも多く来院しており、切開・排膿するだけでなく、再発を防ぐためにできる限り摘出手術まで行うようにしましょう。
通常のほくろ除去・粉瘤などの小手術は火・金昼休み等に予約制でお受けしております。必要に応じて病理検査を行います。治療は通常、保険適応となります。(但し、10~15分程度で終わる小腫瘍に限る)
※大きな腫瘍・顔面などでお時間の掛かる腫瘍では、近隣医療機関にご紹介させていただくことがあります。
◆治療開始前に拡大鏡で拝見させて頂く場合があります。治療法は、ホクロの状態・大きさ・ご希望を考慮して判断・ご提案させて頂きます。
◆アテローム(粉瘤)が感染した場合or化膿が治まってすぐには手術は出来ません。感染の程度により切開排膿処置が必要になる場合があります。(当院は「くりぬき法」には対応しておりません)
※当院では火・金曜の午後1時半(もしく、午後の早めのお時間帯)に予約で小手術をお受けしております。通常診察内ではお時間が取れないため、術前のご説明と採血検査に再度ご来院頂いておりますのでご了承下さい。また、医師一人での対応となるために手術が入るまで2,3ヶ月以上掛かります。数が多い場合や大きめの腫瘍、顔面などでお時間が掛かるもの、緊急性のある場合(皮膚癌の疑い)は近隣の大学病院等にご紹介させて頂くことがあります。
(※夏季の6-9月は予約手術対応しておりません。なお、本年末まで手術予定が埋まってしまっております。受診された際には、近隣の適切な総合病院の形成外科をご紹介いたします。)
※小さなほくろでは電気焼却除去治療も行っておりますが、ある程度の傷跡は必ず残り、かつ残る程度には個人差があります。希望の方では、基本的に1ヶずつ手作業での施術になります。(※夏季;4-9月は対応不可)
◆化膿して痛みのある粉瘤の切開に関してましては、平日および土曜の午後に承っておりますが、なるべく午後早めのお時間に受診されるようお願い致します。なお、混雑時には、処置のお時間を後日にさせていただく場合がありますのでご了承のほどお願い申し上げます。(※なお、切開処置・手術後には「しばらくの間、通院が必要」となります。午前中は粉瘤切開は行っておりません。)
ほくろとは?
ほくろ(色素性母斑)とは、表皮基底層~真皮にかけてのメラノサイトの増殖です。口唇、陰部、手足および指、爪下に出来たものでは日本人では将来悪性化の危険があり切除が勧められます。また、その他・体幹などに出来た場合でも直径7mmを越えるものは悪性化のリスクがあるため摘出が推奨されます。
一般に、ほくろは生まれつきあることは少なく、年を重ねるにつれ少しずつ増えて行くことが多いようです。ほくろの出来始めは色素細胞(メラノサイト)は表皮層に留まって(①)いますが、ほくろが成長するにつれ楔型(逆三角形)に真皮内へも深さを増して(②)いきます。
さらに年齢とともに、ほくろが成長すると皮膚より隆起していぼ状に突出した様な形(③)になることが多いようです。最後には、50代位より老化によりメラニンを作る量が減り色素が抜けて白っぽい突出物(④)になるという経過をたどります。良性のほくろの場合は大きくても直径4-5mmに留まることが多いです。
診断は?悪性のほくろとは?
ほくろの治療というと安易に考えがちですが、もし悪性のほくろをレーザー治療で焼いてしまうと診断が分からなくなってしまうだけでなく、病変を拡大させてしまう恐れがあり大変危険なこととなります。ほくろの出来た時期や大きさを参考に、さらにダーマスコピ-(拡大鏡)にて患部を詳しく観察して悪性のものかどうか判断します。
悪性の疑いがなければ電気焼却治療や切除のみでも良いのですが、悪性の疑いが少しでもあれば、切除した標本を病理組織検査に提出し詳しく調べた方が確実です。
特に、ほくろの癌(悪性黒色腫=メラノーマ)がなぜ怖いかというと、皮膚癌の中で一番悪性度が高いものの一つであり、リンパ性転移や遠隔転移を容易に起こしやすく、進行すると命に関わることがあることに他ならないでしょう。
悪性黒色腫(メラノーマ)の治療では、以前は生検は禁忌とされていましたが、診断に迷う場合は全摘もしくは部分切除後に診断が付き次第、拡大切除とすることもあります。病期に応じて、予防的リンパ節郭清やセンチネルリンパ節生検も行います。ホクロが急に大きくなってきたり、浸みだしがある、もしくは一部が盛り上げって来たなどの症状があったら直ちに受診されてください。 (大木皮膚科/大森,大田区/ほくろ除去,小手術)
その他のほくろに似た鑑別悪性疾患
・基底細胞癌
高齢者顔面に好発する黒くつやのある腫瘤。局所再発はあるが転移は少ない。
・有棘細胞癌
紅色結節の表皮(扁平上皮)の癌。中央が潰瘍化し、リンパ節転移を起こす。
※その他に、日光角化症・ボーエン病・パジェット病などがよく見られます。
【はじめは小さなしみ・ほくろやしこりのこともあり、注意が必要です】
気になる出来物(腫瘍)がある方はご相談ください。当院では皮膚生検・摘出手術、病理検査等を行っています。大きな手術を要するものは大学病院等へご紹介が可能です。(有棘細胞癌、悪性黒色腫、基底細胞癌などの実績もあり。)
※当院の病理検査は、国内でも定評のある札幌皮膚病理診断科で診断をして頂いております。
治療にはどういう方法があるのですか?
小さな直径1-2mm程度のほくろ除去では、良性のものであれば電気焼却やくりぬき法による切除が有効です。ほくろが表皮内にほぼ留まっているため、治療後も最小限の瘢痕を残すのみで余り目立たなくなることが多いです(①)。
※具体的な方法は美容皮膚科もご覧ください。
3mmを超すほくろ除去では楔状に真皮内まで色素細胞が入り込んでいることが多いため(ミーシャ型母斑)、表面のみ取るだけでは深部に色素が残ってしまいます(②)。また、深い部分までしっかり取ろうとすると深い傷を残すこととなり目立つ瘢痕を残す可能性が高くなります。くりぬき法と縫合を組み合わせるなど場所によりほくろ除去方法に工夫が必要でしょう。
4~5mmを超えるほくろ除去では、手術による切除縫合法の方がきれいに治すことが出来ます。皺の方向に紡錐形になるように切開線をデザインし、切除後には周囲の皮下剥離を充分に行い、縫合した端が盛り上がらないようにします。真皮縫合でしっかりと皮膚が合うようにして(形成外科的縫合法)、表面は細い糸で段差を合わせるのみとします。
※当院の手術は、火・金曜の昼13:30より予約制にて行っております。
詳しいご予約法は、局所麻酔手術はどのように申込みするのでしょうか?をご覧ください。
粉瘤とは?
粉瘤(アテローム)とは、皮内にできた上皮成分から成る嚢腫(カプセル)の中に、皮脂、あかなどが貯まり生じる良性腫瘍です。治療は、通常局所麻酔手術による嚢腫の摘出を行う必要があります。
時には感染を併発すると痛みや赤みが出て炎症性粉瘤となり、切開、排膿が必要になる場合もあります。通常、切開をしても嚢腫が完全に取れないため、炎症が落ち着いた後に再度手術を要する場合が多いです。
※当院では感染性粉瘤に対し局所麻酔下の切開処置を随時行っています(予約不要)。内服治療のみで痛みや炎症の取れない方はご相談ください。切開処置後は通常2週間前後の通院治療が必要となります。
※他院で小さく切開して、皮下に瘻孔が残りなかなか治らない方も時々いらっしゃいます。感染性粉瘤が皮下で膿瘍を作ってしまい炎症が広範囲になった場合には、炎症の消退を図るため充分な大きさの切開が必要になります。また、炎症が強いため一度で充分排膿出来ない場合には、何度かに分けての排膿、アテローム内容物の除去を行わせていただきます。 |
粉瘤手術の実際ついて
局所麻酔下での摘出手術は予約制で行わせて頂いております。一度、通常に外来受診をして頂いてからのご予約になります。
手術に当たっては、まず皺のラインを確認した後、手術用デザインペンにて腫瘍の大きさをマーキングします。次に腫瘍と皮膚の癒着程度を加味しつつ摘出可能な最低限の大きさの紡錐形デザインを書きます。局所麻酔注射を腫瘍周囲の皮下に行い痛みが取れたことを確認してから手術を開始します。
皮膚切開に続き、メス・はさみで腫瘍を皮膚から切離し、皮下組織から剥離・切除していくことで粉瘤の嚢腫を破ることなく過不足なく摘出するのが正式な術式です。次に、両端皮下を剥離することで縫合線の端が浮き上がること(dog ear)を防ぎます。
吸収性の縫合糸にて真皮同士を引き寄せること(真皮縫合)で表縫いをする前に皮膚表面が少し盛り上がりぴたりと合っていることが理想です。一番、表側は細いナイロン糸で縫い跡が目立たないように縫合します。最終的に、皺に沿った薄っすらとした細い線状の傷跡になるのが理想です。
コラム -へそ抜き法は本末転倒?- 一部の先生方で、皮膚生検用パンチで粉瘤に穴を開け中身を絞り出し、嚢腫を引き出すという方法を取っているようですが、これでは腫瘍の摘出が不完全になる可能性があります。たとえ傷が小さくなっても取り残してしまえば必ず再発しますし、これでは治療の意味がなくなってしまうと思います。 |
ほくろ・粉瘤など局所麻酔手術はどのように申込みするのでしょうか?
【気になる出来物・化膿した粉瘤がある方は、是非ご相談ください】
当院では、30~40分程度の局所麻酔手術に対応しております。対象疾患は、ほくろ、粉瘤(アテローマ)、脂肪腫等の良性疾患の他、基底細胞腫など悪性疑いの場合は生検も行っています。摘出した標本は、病理組織検査(札幌皮膚病理研究所等)に提出して良性、悪性の有無やどのような出来物か、チェックしています。大きな腫瘍でCT検査が必要な場合には近隣医療機関に依頼し、後日検査を受けていただく場合があります。
【手術の申し込み】
手術をご希望の方は、まず外来を受診していただき、どのような出来物か拝見いたします。診察した上で、御希望により手術の予定を入れます。手術は、火、金曜日のお昼(午後13時半~)に行っています。午前外来が終わり準備を行ってから開始しますので、5~10分くらい前までにいらしてください。お手数をお掛けしますが、文書での手術内容説明および血液検査(血算、肝機能、感染症検査など)を日を改めて行いますので、手術1~2週間前までに再診してください(受付終了1時間前まで)。
※手術は大木更一郎医師(形成外科認定医、皮膚腫瘍外科指導専門医)が担当いたします。平成30年5月現在、手術の予約は3,4週待ちとなっております。お急ぎの方は、近隣の病院(東邦医大・東京労災)の形成外科を受診されてください。
※当院で用いている局所麻酔薬、手術セット、縫合糸など
【合併症】
手術中の出血は10~20ml程度です。手術後安静を保てないと内出血や感染を起こす可能性があります。その他の合併症としては痛み、しびれ、傷跡、薬剤アレルギー、ショックなどがありえます。
※傷はなるべく丁寧に縫合しますが、皺にそった傷跡は残りますのでご了承ください。 ※安全対策として血圧、心電図、酸素飽和度モニター、点滴、救急医薬品、酸素ボンベ、酸素マスク、吸引装置を設置しています。 |
・・・ご注意・・・ 時々、手術を申し込んでから傷跡が残りますかという質問がありますが、傷は必ず残ります。傷はなるべく目立たなく・きれいになるよう縫合する努力をしておりますが、手術後の傷の処置やご本人の体質も傷跡の程度に大きく影響します。
その他の粉瘤・ほくろ等の鑑別疾患
・脂肪腫
皮下の柔らかな腫瘤。脂肪細胞が皮膜につつまれ限局性に増殖する。
・皮膚線維腫
虫さされ後などを掻爬したなどに生じる褐色の皮膚のしこり。
・血管拡張性肉芽腫
易出血性の紅色の腫瘤。外科的切除もしくは液体窒素療法が有効です。
※必要に応じて、血管腫、眼瞼黄色腫、粘液嚢腫、石灰化上皮腫などの治療もおこないますのでご相談ください。
局所麻酔でのほくろ・粉瘤手術後の注意点は何でしょうか?
【手術後のご注意】
手術後、小一時間で麻酔が切れます。手術翌日位までは安静にし激しい運動、飲酒、入浴は控えてください。手術後は、抗生剤内服、鎮痛剤等と、化膿止め軟膏を処方します。(1)市販のマキロン等、(2)滅菌ガーゼ、(3)テープ、(必要に応じて油紙、包帯、ネットなど)をご購入いただき、翌日はご自宅にて処置をしていただきます。術後2,3日目に傷のチェックを行いますので、一度再診されてください。通常は1~2週間後に抜糸となります。病理検査の結果は10~14日後に出ますので、必ずご本人が来院し結果を確認してください。
※4日目以降、傷に赤みや炎症がなければシャワーで軽く流しても良いでしょう。検査の結果、追加の処置等が生じる場合がありますので、ご了承ください。
※切開処置後などで、万が一自宅での処置時に出血した場合は、救急病院など受診する前に、患部を挙上してガーゼ等で5~15分しっかり押さえましょう。ほとんどの出血は圧迫により止血されます。
【抜糸後のご注意】
抜糸したばかりの傷は、まだ6-7割位の力で合っているのみであり傷がしっかりするまで、さらに1週間程度軽くガーゼ、テープなどで保護をした方が良いでしょう。傷がしっかりした後は、肌色のサージカルテープで傷跡の幅が開かないように1ヶ月程度固定をしておく方がきれいに治ります。また、術後1ヶ月程度は傷に赤みがあるので術後の色素沈着を避けるために直射日光はさけてください。
傷跡がケロイド状に赤く盛り上がっているのですが?
特に誘因もなく、傷が赤く盛り上がってしまう状態のことを肥厚性瘢痕もしくはケロイドと呼びます。痛みや痒みを伴うこともあり、特に真性ケロイドでは主に胸部に虫さされ、にきびなどを小さなきっかけとして蟹の爪状に増殖する線維性の腫瘤を形成します。好発部位としては下顎部、前胸部、肩~背中、下腹部などが挙げられますが、ピアス後の耳垂ケロイドも比較的良く見かけます。
詳細な原因は不明ですが、人種、体質などが関連すると考えられています。創傷の治癒帰転が働くときに線維芽細胞がコラーゲンを作るのですが、これが傷の状態、感染などによりコラーゲンが過剰に作り続けられることによって腫瘤を形成してしまうのです。
治療には長い期間を要するため、まず保存的に行われることが一般的です。ステロイド外用、テープ剤、注射などと供に、シリコンゲルシートによる圧迫療法が用いられます。程度の軽い肥厚性瘢痕であればこれらの治療に反応するのですが、無効な場合には手術療法も行います。単に切除するだけでは再発してしまうことが多いため、術後レントゲン照射を要し専門施設での治療が必要です。
※ご希望の方に、ケナコルト注射療法も行っております。
※当院は、都内でもケロイド治療を専門に行っている
日本医科大学形成外科の関連施設となっております。
-傷跡、ひきつれ(瘢痕拘縮)の診療も行っておりますので、気になる方は当院までご相談ください。-
《化膿した粉瘤(アテローム)・ほくろ除去ならJR大森駅の大木皮膚科までお気軽にご相談ください